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膝のケガ、甘くみていませんか?

2019.02.27

今回は膝の靭帯損傷について説明します。膝の靭帯は大きな靭帯が4本あります。前十字靭帯、後十字靭帯、内側側副靱帯、外側側副靭帯の4本です。今回はこの中でも怪我をすることが多い前十字靭帯、内外側側副靭帯についてです。

●どんな時に痛めるの?

 前十字靭帯は太ももの骨とすねの骨を結ぶ靭帯です。そのため膝の動きと関係します。サッカーやバスケットボールなどで急激な方向転換やジャンプの着地の際に、膝が内側に入ると損傷してしまいます。また、相手との接触などでも損傷することがあります。

 内外側側副靭帯はそれぞれ膝の内側、外側にあります。内側側副靭帯の場合は外側からの外力によって損傷することが多いです。外側側副靭帯は内側からの外力によって損傷することが多いです。

●どんな症状が多いの?

 前十字靭帯損傷では膝が崩れる感じや腫脹、熱感がみられます。前十字靭帯のみの損傷は少なく、半月板や内側側副靱帯の損傷も合併することがほとんどです。

 内外側側副靭帯損傷では基本的に熱感、腫脹、疼痛が出現します。足首の捻挫が膝で起こると考えると分かりやすいです。

●治療、リハビリについて

 受傷直後は炎症が起きるため装具やアイシングなどを用いて靭帯に負担がかからないように固定します。この時に物理療法(電気を当てたり、アイシングなど)などを行う場合もあります。重症な場合や、靭帯が断裂してしまった場合は手術になり、軽症な場合はリハビリを開始していきます。
 炎症が落ち着いてきたら少しずつ膝の可動域を再獲得するために理学療法士とのリハビリを開始します。固定の期間に膝周囲の組織だけでなく、足首や股関節なども固くなるので下半身全体の動きも確認します。その後筋力トレーニングなどを行いながら、スポーツの動きに近づけていき競技に復帰します。

●最後に

 これから部活動も最後の大会に向けて練習が激しくなったり、試合が増えてくると思います。運動量が増えていくにつれて、ケガも多くなるかもしれません。膝に痛みや不安がある場合は一度受診してみてはいかがでしょうか?