施設のご案内

足関節捻挫(ねんざ)について

2018.03.28

捻挫は、一度は経験したことがあると思いますが、スポーツや日常生活で足首を捻ってしまったということが多いと思います。
捻挫をすると、症状として痛み、腫れ、熱感を伴います。特にひどい場合は、損傷した部分の色が変わり皮下出血を伴い腫れて痛みで歩くことが困難になります。



【病態】

捻挫とは外傷によって関節が動く範囲以上に強制されて動いてしまい、靭帯が損傷してしまう事を言います。
受傷機転としては、日常生活では段差のある所で足を捻ってしまったり、バレーボールやバスケットボールなどジャンプする動作の多いスポーツなどで受傷することが多いです。
足関節の捻挫のほとんどが内側に捻ってしまい前距腓靭帯・踵腓靭帯・後距腓靭帯と呼ばれる外側のくるぶし付近にある靭帯を損傷することが多いです。外側に捻ってしまう場合、三角靭帯と呼ばれる靭帯を損傷してしまう可能性がありますがとても強靭な靭帯のため起こりにくいです。



【症状】

捻挫をしてしまった場合、腫脹・熱感・痛みを伴います。
靭帯が損傷したことで関節周囲の血管が切れてしまい内出血を起こし、腫れてきます。腫れてくることで炎症が起きて発痛物質が作られ痛みを感じます。



【足関節捻挫の重症度】

捻挫の程度は3つに分類されています。

第1度:靭帯の一部の断裂で、痛みや軽度の腫れがあります。
第2度:靭帯の部分断裂で、腫れや関節の運動も制限されます。
第3度:靭帯の完全断裂で、関節が不安定であり、症状すべての程度が強いです。
1度〜2度の損傷だと約3週間は治療期間が必要です。3度になると固定をする期間が長くなるので治療期間がさらに長くなります。不安定性が強い場合は手術をおこなうこともあります。



【応急処置】

捻ってしまった後、すぐに行ってください。

●安静
腫れてしまっている場合、運動することで腫れが酷くなってしまう事があるので安静にします。


●冷却
損傷部位の炎症と痛みを抑えるために行います。冷やしすぎると凍傷してしまうので注意してください。15分程度で感覚が無くなるので冷却をやめて感覚が戻ってきたらまた冷却をしてください。1〜3日間は続けて行いましょう。


●圧迫
腫れを伴った外傷の場合、圧迫をして一時的に血流量を減らし腫れを減らす役割をします。定期的に緩めたりするのが理想的です。


●挙上
心臓よりも高い位置で安静にしてください。自分で上げるのではなく椅子や台などを利用し安静にすることが大切です。


●保護
患部を動かすことで悪化することを防ぐようにします。


捻ってしまった時、「痛くないから大丈夫」と思っても後から痛みが出て腫れてきてしまう事があるため応急処置を必ず行うようにしてください。



【当院での治療方法】

・保存療法として電気治療を行い腫れや痛みを軽減させます。
・テーピングを行い、関節の動きを制限して患部へのストレスを軽減させます。
・松葉杖を使用して安静を保つようにします。
・場合によってはリハビリで歩き方の指導や予防的トレーニングを実施します。



足を捻ってしまった場合は応急処置をした後に、当院にお越し下さい。